腹が痛いと思っていたら卵巣癌だったでござる

自分の体の経過を淡々と書いております。

終わりだけど終わりじゃないの

時期が時期だしもうネタがないのでおそらくこの記事が最終回。

要するに一連の出来事から5年が経って、定期診察も終了したのだ。

定期診察といっても「なんかある?」「なんもない」「だよね。帰りに血液検査してってね」

の5分診療が3年以上続いていたので解放の喜びとかもなく。

(診察日だからと5分診療なのに全休貰ってたのがなくなるの位かね。チッ)

 

解放の喜びがあまりないのに理由がもう一つ。

 

2017年の5月。要するに最終の診察日。これで終了するのね、解放されるのねと顔には出さないように注意を払いながら診察室にはいる。

ぶっ倒れてから3人目となる担当医と通過儀礼をすました後

「で、5年目以降の話なんですけどね」

と血液検査の結果を渡しながら彼が話し始める。

「5年目以降・・・ですか・・・?とりあえず5年で云々の話は聞いていたのですが」おそらく自分はここ数年で一番アホな顔をしていたと思う。

 

頭の上の?マークが今にも落ちてきそうな自分に話をつづけた。

「いやぁね、5年は5年の区切りがあるんだけどね、指針の最後のほうに小さい文字でね

『ただし、5年経過後も年1回程度の検査が望ましい』

って書いてあってね、うちの病院ちゃんと従ってるんだわ」

アホ顔のまま目がどこか転がっていった。

目を拾いつつこれからずっとですかと尋ねるとまぁほぼ一生と答えられたのではよ学会適当に切り上げる指針上げてくれと思いつつ来年の予定をつめられた。

 

今の雇用形態上、年1回のCT検査もあながち悪い物でもないので受け入れることとして

(ただ、あの股が熱くなる感覚何とかならないものかね)

来年の今頃行かなきゃいけないって覚えていられるのかね。とてつもなく心配。

 

 

ということで幸いなことに転移や再発もなく空き家となった卵巣の空き地に脂肪が入居したのでここでおしまい。

がんに対してこんな感じで治療してましたの1つになれれたらいいなとは思う。

患者よ、仕事どうするよ

抗がん剤打って、禿げて、生えて、動けるようになるともう傷口見せない限り一般人で、1、2年ブログ放置しながらもとりあえず生きております。イエー。

 

この年でがん患者やってます、というと一番言われるこの言葉

抗がん剤つらかったでしょう。」

辛いですか辛くないですかと言われるとそりゃ辛いですよ。

リア充爆ぜろの18倍の呪いの言葉を吐いてましたからね。あのむくみまくった足の感触忘れられないですからね。

しかし、それよりもしんどかったことがありまして。

 

仕事復帰。

 

もうちょっと詳しく書くと派遣のお仕事の御断られ。

 

派遣の顔合わせ(という名の面接)で「持病があるため定期的に通院しないといけなくて」と話すと毎回差し支えなければと病名を聞いてくる。

まぁ隠せばいいのもを正直に言ってきたものだから

ものすごく重く受け取られて何かあったらいけないとお断られるパターンと、

締め切りや繁忙期があるから易々と休まれると困るパターンで

力不足ですみませんと営業から電話がかかってくる。

 

結局短期の仕事数本入れた後、地元の病院近くで比較的休みやすい会社で事務員やってました。ガンとは別件で契約終了したけど。

 

とりあえず大声で言っておきたいことは、

直雇用の方は絶対休職にしときなね。これだけの理由で辞めるのなしね。割に合わないとか他にあって決定打ならいいけどさ。

非正規の方は復帰するのに面接回数が術前の2~3倍かかるのは覚悟しておいてほしい。

自分たちが思っているほど彼らの周辺にいないからさ、大げさに考えちゃうのさ。

 

僕の場合、3年くらい経って3か月に1度の通院に切り替わったあたりから病気のことも言わなくなりました。 「私用」としても通るし、風邪ひきやすい人と同等位の間隔なので特になんか言われるってこともなくなりました。

この毛玉、どうしよう

髪の毛も人並みになって、もうかぶる必要はなくなったこの状況で、このウィッグをどうしようかと悩みつつ、箱に入れて放置。

安いのとはいえそこそこの値段はするものだったし、何ゴミになるかが分らなかったので。

 

その後、この毛玉が生かされることとなる。

 

派遣先の同僚のお母さんが箇所は違うものの同じ状況になったらしく、ちょくちょく相談を受け始める。(派遣先のメンバーには休みの関係でカムアウトしていた)

主は病気にかかったことによるワガママ帰りに対する愚痴だったのだが、ある日

「ウィッグってどこで買った?」と質問されたので、どこでどういう判断で買ったか答える。回答に納得されたものの「ワガママの頂点に達しているしなぁ」と眉間が狭まったので、自分のはもう使っていないので自分ので一回試してみて、良さそうならウィッグを買ってもらって、ダメなら帽子付きとかもあるのでそういうのもいいんじゃないか、と提案してみる。のってくれたので来週にでも持ってくると結論付け、帰ってウィッグをあらって干してする。

 

渡してから2か月後、どうだったか彼女に聞くと

「借りたのをつけてみて大丈夫そうだったから自分でも買ったんだけどね、借りたのを気に入っちゃった、というか、自分で買ったやつが年相応のやつだったんだけどおばさんくさいって言い始めちゃって、自分のやつ使ってない」

 

僕の毛玉は今、彼女のお母さんのもとにあります。

こんなケースはあまりないと思いますので検索するとウィッグの寄付ができるところがあるので送ってみるのも一興かと。

毛の話をしよう~生える編~

投薬終了後、毛が生え始めるのは意外と早かった。もともと毛が多い人間なのもあったんだろう。2か月も経つと感触があるくらいには伸びていき、おかんにはいがぐり頭をじょりじょりされた。

 

生え始めてから半年後、約月1cmペースで伸びていき、ウイッグをかぶるのにもネット必須だな、と思えてきた時に旦那さんにこう言われる。

 

「嫁ちゃん、頭四角いから美容院行ってきなよ」

 

頭髪というのは条件一緒で伸ばし始めると均一の長さで伸びるらしい。このボンバーヘッドを何とかしてこいということらしい。速攻で投薬前に切ってもらった美容院を予約した。

カウンターで経緯を話し、ウイッグを外して整えてもらう。

「どっかでパーマかけてきたんですか?」

目の前にはきれいなウェーブがかかったショートカットの自分がいた。

無頓着が服を着て歩いているような性格なので気づかなかったが、これが言われていた”毛質がかわる”ということか。

こんなにきれいなパーマをかける人はそうそういないと語っていた美容師さんにこういうことがあるらしいと否定しておいた。

 

このうねりも伸び続けるとだんだんゆるくなっていき、現在では投薬前と同様になっております。

毛の話をしよう~かぶる編~

剃髪後、旦那さんには一瞬驚かれたが、次第に慣れてもらえたようで家にいる分には

丸坊主のまま過ごすことが多かった。

 

が、日ごろの買い出しをせにゃならんし、現状を知らない人にもあわにゃいかん。

ということで必要に応じてかぶることになる。

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毛の話をしよう ~抜ける編~

(全然信じてもらえないが)いまも狭義的にはがん患者なので軽くカムアウトはしていて

そういう話をすると自分の親が-とか親戚が-という話になることが多い。

で、出てくる質問の多くが毛のことなので分けて記録していこうと。

 

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さぁ、飯だ。

毛の話とこの話をどちらを先にしようと悩んで、こちらを先に。

 

むくみのため細かい作業はできないが、日常生活はできる。

動けるといえども外に出るのに制限が多いので家で過ごす。

そんな婚姻事実がなかったら単なるニート同然の状態だとこだわれることが

食事しかないもので。

 

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